普通のヒトの相続税
昨日はまた真夏チックな一日でした。
仕事のほうも久しぶりに終電…。歩数は伸びずに11,169歩でした。
今回は、FPとしてお受けした相談をモデル化して書いてみたいと思います。
母は独り暮らし(持家)をしており、妹は結婚して地方に暮らしている。
そんな家族構成の長男さん。40代で妻と子供2人。首都圏に持家があります。
持家を含めた親の資産を相続することになった場合、または相続を前提とする場合、どのようなことを確認しておくべきか、準備しておけばよいか?
日本の人口構成を考えてみても、首都圏と地方の関係をみても、このモデルは多いと思います。
先に結論的なことを申し上げてしまうと、子供の側でどう対応するか、というよりはむしろ、親の側がどう準備をしておくべきか、してもらっておくか、が重要である場合のほうが多いと思います。
たとえば、中小企業の社長さんなどは、一般的に相続対策として生命保険を活用します。
(会社の事業承継はまた違う話になりますのでここでは割愛します)
生命保険は500万円×法定相続人の額が非課税になりますから。
次に、お墓です。
親が自分でお墓を購入しておく。つまり、財産の一部をお墓という現物に変えておくことです。
これは相続税対策というよりも、後の争族になる要素を減らすという効果があります。
ここまでは、子供の側ではなく、親として考えておくべきこと、なんですね。
今回のケースをシンプルに説明してしまうと、一般的には長男が親の面倒をみるものだ、妹さんは他家に嫁にいっているじゃないか…と親が思っていたとします。相談者の長男もそう思っていたとします。
その場合、この両者は、だから相続財産も長男が相続すればいい、と思っていたとしましょう。
しかし、ここに落とし穴があったりするんですね。
親の持家の資産価値が1,500万円として、預貯金や有価証券などの金融資産が1,000万円あったとします。
2,500万円ですね。
相続税としては、5,000万円+1,000万円×法定相続人の数、が課税遺産総額から控除されます。
つまり、今回の例でいうと相続税はないということになります。
仮に、この相談者のお母さんが亡くなったとします。
ご葬儀を営み、お墓をたてて、財産を清算して…と実に多くの手続きがありますので、相当に大変なはずです。
でも、「長男の自分がきっちり対応しないと」と感じられる方、とても多いのではないでしょうか。
一区切りついたころ、おもむろに妹さんから「まだ相続の話を聞いていないけど、半分ちょうだいね」となったらどう反応するか…。
妹さんからみれば、当然の権利です。
でも長男さんから見たら「ふざけんな」かもしれません。
ここに争族の芽がでてきます。
親の持家にしたって、あくまでも資産価値であって、現金のように分割はできません。
妹さんも長男さんも、家はあるので親の家に住むつもりはありません。
妹さんから「家はいらないから、評価額の半分を現金でちょうだい」と言われたりしたら…。
いわゆる資産家は、テレビドラマと違って相続で争うことは少ないようです。
資産管理会社を持っていたりしますし、そもそも相続のたびに争っているようじゃ、一族として資産を維持できないでしょ。
一定の資産を継承していく必要のない大多数の人たちが、相続で争い、絶縁状態になるようです。
誰にでもあてはまる結論というものはありません。
ただ、「そうなったときにどうする」という危機管理のような意識が、日本という国にも日本人にも欠けているきらいはあるかと思います。
「備えあれば憂いなし」という格言はあるんですけどね。
仕事のほうも久しぶりに終電…。歩数は伸びずに11,169歩でした。
今回は、FPとしてお受けした相談をモデル化して書いてみたいと思います。
母は独り暮らし(持家)をしており、妹は結婚して地方に暮らしている。
そんな家族構成の長男さん。40代で妻と子供2人。首都圏に持家があります。
持家を含めた親の資産を相続することになった場合、または相続を前提とする場合、どのようなことを確認しておくべきか、準備しておけばよいか?
日本の人口構成を考えてみても、首都圏と地方の関係をみても、このモデルは多いと思います。
先に結論的なことを申し上げてしまうと、子供の側でどう対応するか、というよりはむしろ、親の側がどう準備をしておくべきか、してもらっておくか、が重要である場合のほうが多いと思います。
たとえば、中小企業の社長さんなどは、一般的に相続対策として生命保険を活用します。
(会社の事業承継はまた違う話になりますのでここでは割愛します)
生命保険は500万円×法定相続人の額が非課税になりますから。
次に、お墓です。
親が自分でお墓を購入しておく。つまり、財産の一部をお墓という現物に変えておくことです。
これは相続税対策というよりも、後の争族になる要素を減らすという効果があります。
ここまでは、子供の側ではなく、親として考えておくべきこと、なんですね。
今回のケースをシンプルに説明してしまうと、一般的には長男が親の面倒をみるものだ、妹さんは他家に嫁にいっているじゃないか…と親が思っていたとします。相談者の長男もそう思っていたとします。
その場合、この両者は、だから相続財産も長男が相続すればいい、と思っていたとしましょう。
しかし、ここに落とし穴があったりするんですね。
親の持家の資産価値が1,500万円として、預貯金や有価証券などの金融資産が1,000万円あったとします。
2,500万円ですね。
相続税としては、5,000万円+1,000万円×法定相続人の数、が課税遺産総額から控除されます。
つまり、今回の例でいうと相続税はないということになります。
仮に、この相談者のお母さんが亡くなったとします。
ご葬儀を営み、お墓をたてて、財産を清算して…と実に多くの手続きがありますので、相当に大変なはずです。
でも、「長男の自分がきっちり対応しないと」と感じられる方、とても多いのではないでしょうか。
一区切りついたころ、おもむろに妹さんから「まだ相続の話を聞いていないけど、半分ちょうだいね」となったらどう反応するか…。
妹さんからみれば、当然の権利です。
でも長男さんから見たら「ふざけんな」かもしれません。
ここに争族の芽がでてきます。
親の持家にしたって、あくまでも資産価値であって、現金のように分割はできません。
妹さんも長男さんも、家はあるので親の家に住むつもりはありません。
妹さんから「家はいらないから、評価額の半分を現金でちょうだい」と言われたりしたら…。
いわゆる資産家は、テレビドラマと違って相続で争うことは少ないようです。
資産管理会社を持っていたりしますし、そもそも相続のたびに争っているようじゃ、一族として資産を維持できないでしょ。
一定の資産を継承していく必要のない大多数の人たちが、相続で争い、絶縁状態になるようです。
誰にでもあてはまる結論というものはありません。
ただ、「そうなったときにどうする」という危機管理のような意識が、日本という国にも日本人にも欠けているきらいはあるかと思います。
「備えあれば憂いなし」という格言はあるんですけどね。
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